投資の大原則

Genre:投資・資産運用・ビジネス

著:バートン・マルキール、チャールズ・エリス

訳:鹿毛雄二、鹿毛房子

出版社:日本経済新聞出版社

発売日:2010年11月

評価:

評価 :5/5。

概要

本書は、投資の世界で長年の実績を持つバートン・マルキール(『ウォール街のランダム・ウォーカー』)とチャールズ・エリス(『敗者のゲーム』)が、投資初心者にもできるだけシンプルで分かりやすくまとめた投資入門書です。

特に、「長期投資の重要性」と「市場平均に連動するインデックス投資の有効性」に重点を置き、初心者でも投資に伴うリスクを大幅に減らすことができる点が特徴です。

読むと得られるメリット



投資の大原則[第2版] 人生を豊かにするためのヒント [ バートン・マルキール ]
(広告)※リンクは最新版の第2版のものです。データ等が新しくなっています。

バフェットは株を買い、その株を持ち続けたのである。バフェットいわく、正しく選ばれた株の保有期間は永遠だ。そしてまた、彼は投資先の会社の経営に積極的に関わった。

p66

【感想】

投資の基本原則である「リスク分散(時間と投資先)」について丁寧に解説された入門書です。
投資経験者には知っている内容も多いですが、具体的な数字や事例を使って説明されているので、説得力があります。さらに、実際の投資先も紹介されているので、すぐに役立つ内容です。

特に印象的だったのは以下のポイントです。

・損切りが上手くできていれば、長期間投資した方が最終的なリターンが大きくなる
・アクティブファンドよりもインデックスファンドの方が、平均するとリターンが大きい


これらが具体的な数字で示されているので、とても納得感がありました。

個人的に嬉しかったのは、ウォーレン・バフェットの投資方法が紹介されていたことです。
「株を長く持ち続けるだけ」ではなく、会社の経営にも積極的に関わっていたという新しい発見がありました。やはり億万長者になるには、普通の投資以上の工夫が必要なんですね。

さらに、新しい発見として「リバランス」の重要性も学びました。
自分に合った資産配分を考え、定期的に(例えば1年に1度)調整することで、相場が不安定でもリターンを高め、資産の変動を抑えつつリスクも下げられます。
本書の最終章には理想的な配分比率も紹介されているので、初心者でも参考にしやすいです。hobbitも早速実践してみました!

文章と図が多いので一見難しそうですが、文章自体はシンプルで説明もわかりやすく、サクッと読めます。
投資初心者にもおすすめの一冊です。

ただし、この本のデータはアメリカが基になっているので、日本の状況にそのまま当てはまらない点には注意してください。
(アメリカの平均リターンは約8%とのこと。日本に住む私たちは、世界市場を意識した分散投資の大切さがより実感できますね。

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